2015年07月03日

起業の学校第1期 第2講 6/27

戸上です。
前日に梅雨入りした福島ですが、この日は何とか天気がもってくれまして、バスと徒歩で会場入りできました。
第2講は、福島キャンパス担当の戸上が一人で切り盛りする回(^^;)
なので、写真があまりありません。ご了承ください。

先回の授業で、理念づくりを行ったみなさん。
宿題として(起業の学校は「宿題が大変でした!」という感想をよくもらいます)、その理念を改めてつくり直してきてもらう、ということをしてきてもらいました。

ですので、今回の授業の初めは、その宿題だった理念の発表から。
理念は、初めてつくる時は、曖昧すぎて具体性に欠けたり、手段に偏ったり、単なる願望になってしまったりするものです。また、それらが分かっていても〈ことば〉が出てこないことがあります。特に、今の社会システムに行き詰まりを感じている人は、新しい概念を発想しないといけないところもあり、そういう場合、腑に落ちる〈ことば〉を見つけ出すまでが大変だったりします。ひょっとしたら〈新しいことば〉を産み出すことが必要かもしれないのです。
なので最初は、(ことばが練れてないなぁ)と感じることがあるかもしれませんが、いつかピタッとはまる言葉が見つかることを願って、先に進みましょう(^^)/

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理念の共有が終わった後は、
「コミュニティビジネスの発展段階」と「未来デザイン」の講義をしました。
詳しくは、弊団体発行の『コミュニティビジネス ガイドブック』をご覧いただきたいのですが、
コミュニティビジネスは、「想い」を持ってから「事業」に至るまで、長い期間を経ている団体が比較的多いのです。その間、どういうプロセスをだっていくのか、ということを整理したのが「コミュニティビジネスの発展段階」です。

『コミュニティビジネス ガイドブック』
こちらからダウンロード可能⇒ http://www.npo-kigyo.net/cbguidebook

「未来デザイン」については、
起業の学校のプロセスの大元となる考え方で、未来志向・理念志向の問題解決プロセスのことです。
このプロセスに基づいた計画は、なぜか納得してしまうので、行動せざるを得なくなるんですよね。
授業では、「理念から始まり、この先こういう手順で進んでいきますよ」という紹介も兼ねて、説明しました。


午後の前半は、グループワーク。
今回は、起業支援ネットが創業時から関わり、私自身も創業時から関わらせていただいた、株式会社コミュニティタクシー(岐阜県)さんの事例を元に、理念からいったいどんな事業が生まれ、顧客や地域にどんな価値を生み出しているのか、について分析してみました。

実は、この分析を行う時の流れが、事業を考えていくときの流れでもあるのです。
事例研究を行うと同時に、これから自分自身が事業計画を考える時の思考の流れを予習する、という意味もあるのです。

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午後の後半は、宿題へ向けたワーク。
事業理念形成の次は、事業環境分析、というと難しく聞こえますが、「現状を把握しましょう」という局面です。
でも、単に「現状を」と言っても、何から調べたらよいか分からぬもの。
そこで、まずは「理念に照らして、『今、気になっている』ことはなんですか?」と問いかけることから始めます。
その上で、その気になっていることに対して、調べてきてください、という宿題が出るわけです。

と、そんなこんなで、
生徒さん達ともおしゃべりも楽しながら、この日も1日が過ぎていきました(^^)
みなさん、お疲れさまでした。

posted by 起業支援ネット at 16:30| 福島 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 第1期 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月11日

起業の学校第1期 第1講 5/30

戸上です。
風が気持ちいい晴れた日の5月30日、ついに「起業の学校 福島キャンパス」が開校しました!
(ご報告が遅くなって、すみません m(. .)m)
生徒さんは4人ですが、みなさん素敵な方で、アットホームな雰囲気で始められたと思っています(^^)/

開校の始めは、なんといっても〈校長講話〉!
校長関戸が、なぜ起業支援ネットを立ち上げたのか、なぜ起業の学校をやっているのか、その真実の物語を聞かせていただきました。

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関戸が起業支援を始めた20年以上前は、起業というとベンチャー支援の時代。発想力や開発力などのアイディアでいかに儲けを出していくか、という考えが圧倒的な時代。しかしその時代の裏で、主婦などを筆頭に、普通の暮らしの中に潜む社会の歪みに気づいた人が、目立たないながらも切実な思いを胸に、様々な試みを繰り返しては跳ね返されていました。ほとんど孤立無援に近かった、そんな小さな事業の力になんとかなりたい、と始まったのが起業支援ネットの前身:ワーカーズ・エクラです。
その時から今まで、私たちの起業支援の姿勢は、変わることなく続いていると思います。暮らしに根づいた、暮らしから見た課題を、なんとか解決したい。その思いは全く変わっていません。
そして、紆余曲折の末にたどり着いた起業支援の〈型〉をもとに、起業の学校が生まれました。

講話の中では、ちょうど前日に関戸がお会いしたという、アフガニスタンの日本人医師の話がありました。医師なのに、命を守るためには水が大切であると井戸や水路を作り始めた、という話を聞いて、「なんのために」という問いの大切さに改めて気づけました。この問いが、「自分が何者か」という問いを一段と深くする、とも感じられました。

さて、校長講話のあとは、恒例の他己紹介。
といっても、4人ですから、授業開始前から、ほとんど各自の紹介が済んでいたようなものだったのですが(苦笑)、改めてペアになって、インタビューし合ってもらい、ペア相手のことを紹介する、というワークを行ってもらいました。

午前が終了し、お昼ご飯は、会議室をお借りしている「ら・さんたランド」のパン屋さんへ。
変わり種の美味しそうなパンがならんでいます(写真撮るの忘れた!)

午後からは、いよいよ、起業へ向けた第一歩!
理念づくりワークの開始です。

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理念とは何か?
理念とは、言ってみれば「究極の目的」です。その目的のために自分が存在している。そう思えれば、それは紛れもなく理念です。とはいえ、理念は、自分一人で実現できなくても構いません。自分の一生で実現できなくてもかまいません。真っ当な理念は社会性と未来性を帯びています。理念は、自分一人に留まらず、他者の共感を生み出し、それが広く永く通用するものでもあります。

理念づくりワークは、「何のための事業でありたいか?」という問いに対する答えを見つけるためのワークです。
これを、あるワークシートに従って、最初は曖昧で多様で多数の思いの断片から、徐々に徐々に重要な部分を抽出し明確化していき、ついには一文に表していくワークです。
とはいえ、はじめて行うと、頭が痛くなるワークでもあります(苦笑)。

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みなさん、はじめての作業でお疲れだったと思います。
とはいえ、頭使うだけの価値のあるワークだと、私たちは思っています。

しかしながら、理念は一回作っただけで、すっかり出来上がる人はまずいません。
次回1ヶ月後までに、理念をもう一度考えてくる、という宿題が出るのでした(^^)

みなさん、お疲れさまでした(^^)

posted by 起業支援ネット at 16:00| 福島 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 第1期 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月29日

名古屋キャンパス第11期 一足先に開校

福島キャンパス開校を明日に控え、先週末は名古屋キャンパス第11期が一足先に開校しました。
その様子を名古屋キャンパスブログにアップしましたので、そちらもご覧下さい〜。
(戸上)
http://blog.canpan.info/gakko/archive/129
posted by 起業支援ネット at 12:00| 福島 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月22日

福島キャンパス開校の裏話

今日は、福島キャンパス開校の経緯について、裏話的なことも含めて書いてみたいと思います。
各々の関係者には、それぞれに経緯(裏話)があると思いますが、これは福島キャンパス担当・戸上から見た経緯であることをご了承下さい。

確実にきっかけの一つとして挙げてよいのは、私・戸上が震災後、個人的に福島に出入りしていたことでしょう。
名古屋から福島県飯舘村に嫁いでいた友人を、震災後に私が訪ねた時から、私と福島との関係が始まりました。Koriyama_110624.JPGまだ飯舘村が避難地域に指定される前でした。大学院では放射能測定の経験もあったので、知識に明るかったことも大きかったと思います。
それ以降、たびたび福島県を訪れては、いろんな人に会い、いろんな話を聞かせて頂くことができました。しかし、どうしたらいいのかなんて、私にも分かるわけありません(T_T)。何もできないまま、最初の1年が過ぎていったという印象でした。


2年目を迎えて、何もできない自分に途方にくれていた私は、それまでに出会った福島の3人のキーパーソンの方に、改めて話を聞いてみることにしました。続きを読む
posted by 起業支援ネット at 17:00| 福島 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月07日

校長の設立メッセージ

校長の関戸は、20数年前に女性の起業支援をテーマに活動を始めました。ビジネスというよりも《生業》としての起業は、当時多くの人に理解されませんでした。NPO法人にするときにも「NPOなら『起業』という言葉は使えない」と言われたこともあったそうです。それでも「起業支援」の言葉は取り下げませんでした。
「『起業』の概念を変えさせればいい。」
そういう思いで、一つ一つ、想いを形にしていき、「身の丈の起業」として、最も暮らしに近い起業を支援すべく、事業を続けてきました。

その関戸は、第1期の卒業式を1ヶ月後に控えた2015年10月、急な病により一週間の闘病後、天に還りました。
今は、天の声になってしまった関戸の、福島キャンパス開校に向けたメッセージを、ここに遺します。
(戸上)

★福島キャンパス 開校に寄せて★
sekido.jpg校長 関戸美恵子

起業の学校(名古屋キャンパス)は2014年に、開校から10年を迎えました。
10年の悪戦苦闘と試行錯誤を経て辿り着いたのは、起業を自己目的化するのではなく、起業という物差しを当てることで、社会の課題をあぶり出し、自身と社会の関わり方を考え、究極「命の使い方を学ぶ場所」として機能させること。
こうした起業の学校が辿り着いた地平を共有し、役立てることが出来るのは、ある意味もっとも根源的な困難の中にある地域ではないかと考え、私たちは福島キャンパス開校を決めました。

「学校」ですから、クラスがあり、担任がいて、仲間がいます。練り上げたカリキュラムがあり、宿題があり、試験があります…。
この学び舎はスマートなビジネスモデルを生み出すことよりも、切実に社会と自身を変えたいと願う人が、自身を受け入れ他者を受け入れながら未来への希望を紡ぐ場所でありたいと、まず何よりも、そういう「場所」でありたいと思っています。

上滑りな希望ではなく、絶望の底から一筋立ち上ってくるような素朴で本質的な希望…。
福島キャンパスで、ご一緒に紡がせてください。
起業の学校でご一緒に!!力の限りを尽くします。

posted by 起業支援ネット at 17:00| 福島 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする